SPECIAL

ILLUST STORY

#8
夜海トワ、想う。

夜海トワは考える。
――「魔人狩り」が今の形になったきっかけと出来事。

夜海家でペットを飼ったことはないけど、捨てられてた犬とか猫を一匹保護したら、いつのにまにかどんどん拾ったりもらうことになって増えていく……っていうのは、きっとこういう感じ。

夜海トワは考える。
――「魔人狩り」が今みたいな形になったのは、シオリを助けちゃったことがきっかけ。
蜘蛛の魔人に襲われてるところを助けたら、なんか追いかけてきちゃった。
当時のわたしの「暴食」は、殺さないと能力を奪えなかった。だからシオリを人間に戻すこともできなくて。
どうしようかなと思ってたら、いつのまにか私のまわりを当然みたいな顔でくっついて回ってて。
何度も追い返したし、脅したんだけど。

そのあと、ユーナがシオリとまったく同じルートで押しかけてきて。
ユーナは何か、当然のように友達感覚だったし。意味がわからなかった。今でもあんまりわかってない。
ユーナの能力はわかりやすく強かったから、無茶をしてもあんまり心配がなかったのは救いだけど。
……この頃には、もう二人が『魔人狩り』を名乗り始めるのを止めるのをわたしは諦めてて。

アオイが三人目になったのは、ユーナの手引きみたいなところはある。
すぐに放り出すのは危ないから、って、アジトでの保護を黙認してたら、ユーナの影響でいつのまにか「あたしも魔人狩り」みたいな顔をするようになって。
トワさんトワさんってくっついてくるから無碍にもできなくて。
暴食の「能力剥離」がまだ完全じゃない時期で、アオイから能力を剥がせなかったのが災いした形。

四人目のユズは、もう半分覚悟の上で助けたし保護した。
治療に時間がかかる症状だったし、命も危なかった。
それで元気になった頃には「わたしも手伝いたいです、お役に立ちます」って。
気がついたらアジトにパソコンが設置されてて、ユズの部屋が出来てて(わたし何も聞いてなかった)

……夜海家でペットを飼ったことはないけど、捨てられてた犬とか猫を一匹保護したら、いつのにまにかどんどん拾ったりもらうことになって増えていく……っていうのは、きっとこういう感じなんだろうなって思った。

ただ、わたしは一時的に保護してるだけ。だからあまり感情移入してもいけないし、「家族だよ」みたいに言っちゃいけない。
あの子たちはいつか日の当たる場所に帰る。優しい人の所に行く。そうじゃなきゃいけない。

夜を歩くしかできない私に、夜のどこかで倒れて死ぬだけの私に、付き合わせるわけにはいけないから。