SPECIAL

ILLUST STORY

#5
シイナから見た八神家の皆さん

――八神家の皆さんは、プライベートだとすごく「家族」って感じだ。
なんか、いいなって思う。フェイちゃんもなのちゃんにも、実家には家族がいる。

世界中にいる家族が不幸にならないように……。
セツナがくれたあたしの炎を、しっかり使っていけたらいいな。

あたし、久瀬シイナの、EXCEEDSでの侵略種駆除は、概ね順調に進んでる。
極東支局エリアの原種は全部やっつけたから、今は海外出張が中心。
昨夜の原種3号・4号の駆除も、トラブルはあったけど駆除自体は無事終了した。
というわけで、極東支局に戻る前に、現場で会った人たちにご挨拶。

「おー、シイナ、お疲れ」
「もう戻るのか?」
EXCEEDSの前線司令・八神シグナムさんと、調査統括の八神ヴィータちゃん。
二人とも八神総督のご家族。(ヴィータちゃんはあたしより年上らしいけど、「ちゃんづけタメ口でいいよ」ってご本人が言ってくれたから、そうしてる。八神家の人たち、ほんと年齢わかんないね……ほんと何歳なんだろ、ヴィータちゃんもリインさんも総督も)

「極東支局に戻って、次の出張先の決定待ちですね~」
「お前が原種を次々と倒してくれるおかげで、本局も前線も嬉しい悲鳴だ」
「予定が変わりまくりだからなぁー。原種駆除プランが消えた分、小規模駆除に力を割ける。おかげで避けられる危険、失われなくていい命を守れる。感謝してるよ、本局や支局のみんなも」
シグナム司令は落ち着いた様子で、ヴィータちゃんは大人びた笑顔で褒めてくれた。
有難~ッス!あたしだけじゃなくて、なのちゃんやフェイちゃん、極東支局のみんなのおかげでス!」
認めてもらえるのは、素直に嬉しい。それが現場で働いて、現場を知ってる人の声だったら、なおさらね。

「お前はほんとに、社会人としてちゃんとしてて助かるよ……」
苦労が多そうなヴィータさんがしみじみ語る。
「お前んとこの高町調査員もな。昔はまあ、やんちゃをやらかすアホでな~……今でこそ多少はマシになったけど、それでもだ」
「テスタロッサもだな。できる子のように見えて、抜けてしまうことも多い。自分でフォローしてしまうので気づかれにくいがな」
ヴィータちゃんはなのちゃんと、シグナム司令はフェイちゃんと、いろいろ縁が深いらしい。八神総督を通じて、一同付き合いがあるそうだけどね。
こんな風には言ってるけど……いや、こんな風に言うのも、信頼関係があるからなんだろうな、って、ちゃんとした社会人らしいあたしにはわかる。(えらい)
にしても、13歳の2人の「昔」って……?なのちゃんたちや総督がいた「外国」のことは、知ろうとするほど不思議になる。

「シャマルとザフィーラも、お前によろしく伝えてくれと言っていた」
「あたしからも、よくしてくれた感謝を~!」
医療部門のシャマル本部長と、特別駆除隊隊長のザフィーラさんも、頼りになる人たち。訓練でも現場でも助けてもらったな。

「あー、ヴィータちゃん、シグナム、そちらでしたか」
リイン事務総長から通信が入る。(もう慣れたけど、EXCEEDS製のこの空間投影モニター?はびっくりしたな。慣れたらめちゃ便利だけど)
「シイナさんもご一緒ですね?お戻りの前に、差し入れをお渡ししますので、よろしければ」
「あー、いいんですか?」
「飛行機の中で食べられる食事とお菓子です」

「リイン、あたしの分はー?」
「私の分は」
「当然、二人の分もありますよ。私をだれだとお思いで?」
ヴィータちゃんとシグナム司令が聞くと、リイン事務総長が、ちょっと子供じみたドヤ顔をキメる。ヴィータちゃんとリイン事務総長は年の近い姉妹みたいだし。
――八神家の皆さんは、プライベートだとすごく「家族」って感じだ。
なんか、いいなって思う。フェイちゃんもなのちゃんにも、実家には家族がいる。

世界中にいる家族が不幸にならないように……。
セツナがくれたあたしの炎を、しっかり使っていけたらいいな。
(4号のところで会った「魔人狩り」の子たちとも話をできたらいいんだけどな……また会うこともあるだろうから、その時にはきっと)

帰る前に、トワにメールをしとこうかな。
「もうすぐ瑞穂に帰るよ」って。