ILLUST STORY
#12-1セツナの贈り物(セツナはシイナの中で生きている)&エクシーズのこれから①
別れを覚悟して、すべてを出し尽くしたその先に、一番会いたかった子と出会えた。
ずっと逢いたかった。
「ここにいる」と信じたかった。
世界で一番大切な子は、ずっとそこにいてくれた。
死闘の果てに、命を使い果たすような一撃を放つ直前。
久瀬シイナは一瞬、自分の死を覚悟した。
限界を超えて蓄積した生命力。
「紅蓮」の本質は、侵略種という種全体を守るための免疫機構。
生態系を破壊するような危険な個体を駆逐するために集めた力は、役目を終えれば消えるもの。
そう思っていたから。
EXCEEDSの理念は、「外部から訪れた者たちが危機を救っておしまい」ではいけない、というもの。
現地の危機は、現地の人々が解決できるようにならなくてはいけない。
EXCEEDSはその先駆けとなり、ほんの少しの手助けをするだけ。
シイナはその理念に共感し、共に働くことを決めた。
世界で一番大切な妹を失ってから、どこかで生き方を見失っていた。
妹を守れなかった後悔から目を逸らすように、
妹が贈ってくれた言葉にすがるように、ただ必死に生きてきた。
そんなシイナに、新しい人生の目標を与えてくれたのが、
EXCEEDSと、優しい上司と可愛い同僚たちだった。
彩りを与えてくれたのが友人だった。
その友人が、シイナを死の淵から引き戻してくれた。
意識を失い、眠りの中でシイナは夢を見た。
変わらない姿と、変わらないぬくもりで。
「おかえり、しーちゃん」
優しい笑顔がそこにあった。
シイナが頑張ってきたこと。全力で生きてきたこと。約束を守ってくれていたこと。
セツナはすべて知っていてくれた。
これからもずっと、シイナと共にあることを伝えてくれた。
消えることのない炎として、「紅蓮」がシイナの中にあり続けるように。
「大好きだよ、しーちゃん。今までもこれからも、ずっと、ずーっと」
「あたしもだよ。セツナ、大好き!」
別れを覚悟して、すべてを出し尽くしたその先に、一番会いたかった子と出会えた。
ずっと会いたかった。「ここにいる」と信じたかった。
世界で一番大切な子は、ずっとそこにいてくれた。
「いっしょにいるよ。ずーっと、ね」
そして、シイナは目を覚ます。
大切な友人が支えてくれた命を、大切な妹が贈ってくれた炎を、これからもずっと繋いでいくために。

