魔法少女リリカルなのはＡ’ｓ　公式ホームページ

	蒐集を続ける守護騎士たち。はやての元には戻らず、遠くの世界を渡り歩いては魔獣を倒し、順調にページを稼いでいた。１２月２２日。完成する６６６ページまで、残りは約６０ページ。はやてに心配をかけてはいけないと、シグナムは数日中に一度戻ることをシャマルに伝え、闇の書の完成に思いをはせる。クリスマスを目前とした高町家では、フェイトもお邪魔して夕食を共にしつつ、翠屋のクリスマスケーキの話題で団欒する。　すずかは、終業式でありクリスマスイブでもある２４日、はやてにお見舞い兼クリスマスプレゼントを贈るというイベントを考えていた。四人で学校帰りに突然訪れて、サプライズプレゼントでびっくりさせようというのだった。４人はメールでやりとりをしつつ、そのイベントを了承する。一方、クロノはアースラのモニタールームで調べ物をしていた。エイミィにもその内容を伝えない「個人的」な調査にきょとんとするエイミィ。そして、２４日、クリスマスイブ。夕刻に病院にはやてを見舞った守護騎士一同は、はやてとの再会を果たす。だがその刹那、すずかたちが病室を訪れる。なにげなくそれを迎え入れるはやて。そして一緒に来ていたなのはとフェイトは、シグナムたちと遭遇してしまう。とっさに通信防御で念話通信を防ぐシャマル。なのはとフェイトはこの場で事を荒立てないため、事実を隠し、静かな見舞いを望む。守護騎士たちは、複雑な心境でその状況を見守る。見舞いを終え、アリサたちが帰った後。病院からほど近いビルの屋上で、シグナムとシャマルはなのはとフェイトに真実を告げる。なのはとフェイトは、はやてが闇の書の主であることを知り驚愕する。そして同時に、大事な真実を伝えなければならないことにも気づく。壊れてしまっている闇の書が完成したならば、はやては闇の書の暴走に巻き込まれ、魔力を食い尽くされて命を失ってしまうこと。懸命にそれを伝えようとするなのはとフェイトだが、シグナムたちはそれを聞き入れない。説得しようとするなのはに、有無を言わさず襲いかかるヴィータ。自分たちがこれまで必死で頑張ってきたこと。闇の書はあと少しで完成すること。はやてが自分たちの所にもどってきてくれるまで、あともう少し。それをジャマするなと、涙ながらに渾身の力でなのはを攻撃するヴィータ。だが、その攻撃を防ぎきってしまうなのは。炎の中から浮かび上がる純白のバリアジャケット姿を見て、ヴィータはなのはを悪魔と呼ぶ。それを受け止め、それでもヴィータに真実を伝えるため、レイジングハートを起動するなのは。そしてシグナムとフェイトは、一体一で対峙する。闇の書が完成したらはやてが危険だと、冷静に事実を伝えるフェイト。だが、シグナムはそれを聞かない。自分たちは闇の書の一部であり、闇の書のことは誰よりも理解している、と。静かな対峙の最中、それぞれに防護服を身にまとう二人。シグナムはいつもの騎士装束だったが、フェイトのバリアジャケットはいつもと違っていた。防御を捨て、高速機動に特化した「ソニックフォーム」。かつて砂漠での対峙で出そうとしていた、フェイトの切り札だった。その命知らずな戦略の理由を問うシグナムに、フェイトは「強いあなたに勝つためです」と返す。そのまっすぐな瞳とゆるぎない意志に、シグナムは涙する。もしもこんな出会いをしていなければ、心通じる友となれていた悲しみをつぶやくシグナム。まだ間に合う、というフェイトに、止まれないと返すシグナム。血を流してここまで積み重ねてきた努力。愛しき主、はやての笑顔のためなら、騎士の誇りすら捨てると決めた思い。そんなシグナムに、フェイトは静かに自分とバルディッシュがそれを止めると伝える。上空で対戦するなのはとヴィータ。なのはは戦いの中で、「闇の書の、真の名」について言及する。本来の名ではないはずの「闇の書」という名を、何故守護者であるヴィータたちが呼ぶのか。その問いかけに、自分が抱いていた疑問に気づくヴィータ。戦闘が停止するかと思った矢先、遠距離からかけられたバインドが、再度なのはを遅う。一瞬で拘束されてしまうなのは。戦闘中ながら事態に気づいたフェイトとシグナム。姿を隠していた仮面の戦士を見つけ出し、一撃を加えるフェイトだったが、別方向からの攻撃を受ける。なんと、同じ姿形の仮面の戦士がもう一人そこにいた。その驚愕に隙をつかれたフェイトも拘束を受ける。驚き戸惑う守護騎士たちだったが、仮面の戦士はシャマルから闇の書を奪い、騎士達をも拘束する。闇の書の、残りわずかの余白ページ。それを守護騎士たちのリンカーコアで埋めようと言うのだった。なすすべなくコアを吸収され、消滅していってしまうシャマルとシグナム。ひとり残ったヴィータは仮面の戦士を問いつめるが、仮面の戦士たちはそれには答えない。そして救援に訪れたザフィーラも倒されてしまう。そして、仮面の戦士は準備を開始する。「闇の書の終焉」を迎えるために。なのはとフェイトの姿を写し、二人になりすました仮面の戦士は、はやてをその場に召還する。事情がわからず、戸惑うばかりのはやてに、仮面の戦士たちはなのはたちの姿で、騎士たちの行動が無駄だったこと、はやては闇の書の呪いのせいでもう助からない、ということを告げる。捕らわれのヴィータと倒されたザフィーラを助けてくれるよう訴えるはやての前で、なのはとフェイトの姿のまま、二人を消滅させる仮面の戦士。その行為にはやての悲しみと怒りがはじけ、その思いに呼応した闇の書がはやての元に現れる。悲しみのままに闇の書を起動させ、「真の主」となってしまうはやて。そして、目覚める、闇の書の意志。仮面の戦士は逃亡し、なんとか拘束を解除してその場にたどり着いたなのはとフェイトだったが、その場にいたのははやてではなかった。起動の際に意識を失ったはやてに変わって、闇の書の意志がはやての体を動かしているのだった。闇の書の意志は涙を流し、すべてが終わってしまった悲しみにうつむく。繰り返される悲しみと、またも、主を失う痛み。必死で呼びかけるなのはたちに、闇の書の意志は静かに告げる。「我は闇の書、我が力の全ては、主の願いのそのままに」巨大な広域攻撃魔法・デアボリックエミッションの光弾が、その頭上に発生していた。